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せせらぎ出版DTPの歴史秘話【4】

 著者:山崎亮一

●せせらぎ出版DTPの歴史秘話 第4回●
(Nifty-serve DTPフォーラム 1994年6月15日山崎亮一書き込み)
【 】内は、今回ブログに再録するにあたっての山崎の注釈

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【1991年頃をふりかえって】

さて、98超ド素人時代の冷や汗談はひとまずおきまして、なんとかパソコンが動き出した1991年8月以後に話をすすめます。

パソコンが動き出すと、現金なもので、片言のパソコン国語などを口にしながら、R:BASE PROのデータベースに挑戦し、わが社に合った販売管理システム、顧客管理、在庫管理、さらには簡単な経理システムまで、構築していったのであります(カッコいい!)。

もちろん、市販のソフトで販売管理・在庫管理・顧客管理などができるものがあるのはわかっていましたが、くだんのソフトラボで見てみたところ、大(及び中)会社向けに思えるし、出版業界の独特の実状には合わないように思えました。
それより、何より、値段が高い!
よし、こんなもん、うちの会社にぴったりのシステムを作ったるわい、そのためのリレーショナルデーターベースじゃい、と無鉄砲にもいどんだのです。

そのころ、僕は意地になって、パソコン雑誌を買いまくっていました。
「くそ、あのソフトラボのねえちゃん、今に見とれよ」
てなもんです。
まだ、雑誌の記事の8割はチンプンカンプンなのですが、前からの課題だった「DTP」の文字が入っているものは、全部買いあさりました。

そのうちに見つけたのが

日刊工業新聞社のムックで
『厳選・日本語DTP百科 ’92』(2500円)

でした。
これは、すみからすみまで、何度もむさぼり読みました。

僕が当時、DTPについてめざしていたことは、
1)金は100万円以下で実現すること
2)日本語の縦組み・横組みが電算写植なみに組めて、WHYSIWYGを実現すること
3)校正ゲラはもちろん、版下出力も社内で実現すること
4)当然、出版社の商業出版物としての品位・品質を実現すること

と、なんとも欲張りな4大条件だったのです。だれに相談しても、「それは、ちょっと……」と不可能視していました。
でも、結論から言うと、この条件をほぼ満たしたシステムができたのです。

かの『厳選・日本語DTP百科 ’92』には、Aldus PageMakerからはじまって、数百万円の各種ワークステーション、はては1000万円をはるかに超えるDTP専用システムまで、頭がくらくらしそうなものがずらりと載っていました。
でも、僕には絶対の4大条件があります。

まず、数百万円以上のシステムは印刷屋が入れればいいのであって、出版社の対象ではない、と決めてかかりました。(うちにそんな金あるわけない……)

次にCPUですが、100万円以下の予算だと、必然的に今使っている9801を活用するしかありません。
もちろん、「DTPならマック」という声はいやというほど聞いていましたが、うちには、DTPのためだけのシステムを新たに買う余裕はありませんでした。
それに、僕は日本語の文字組版が美しくできればいいのであって、図版や写真は別途製版すればいい、ましてやカラー製版などは対象外とわりきっていました。
【2008年1月、山崎注:「そうか、当時はそう割り切っていたんや。今なら、InDesignで、図版や写真も完全なレイアウトで入れることができる。 しかもその修正もできる。カラー製版も問題なくできるようになった。そんなことがわずか10年後に実現するとは、1991年当時には思いもよらなかったん やなぁ】
だから、いいソフトとプリンタをさがせば、98で充分ではないか……と考えたので
す。

そこで『厳選・日本語DTP百科 ’92』から、まず98対応のDTPソフトをリストアップし、カタログをとりよせたり、見学したりしました。

Aldus PageMaker 当時の定価 148,000円
Super EDDY (今はつぶれた?)  〃    98,000円
ProCAP 〃   374,000円

などです。
いろいろ見比べて見ると、ProCAP 以外の出力見本はどうも組版がチャチに思えました。そこでProCAPに的をしぼり、徹底研究のうえ、これに決めたのですが、その決定的理由は次回にのべます。

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この記事の著者:山崎亮一 »プロフィール

(有)せせらぎ出版社長。著名な著者や宣伝力で勝負する大出版社とはひと味ちがう、技術的には多少未熟でも無名の著者がコツコツ書いた、生きる勇気を与えてくれるなにかを本という形で世に出したいと考えています。

ウェブサイト:http://www.seseragi-s.com/

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