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第21回「謹賀新年」

 著者:千葉潮

あけましておめでとうございます。
本年も変わりませずどうぞよろしくお願いいたします。

さて、新年を皆さんはどうおすごしですか?
私は島根の実家で年越し、今日、大阪に帰ってきました。
年末寒波のさなか、中国山地を越える際、ずんずん雪が降り積もる光景を楽しみました。
今回は本当に冷え込みが激しかった……。
冷蔵庫内より、人のいない部屋(屋内)の方が低温だったりしました。
普段なら初詣にどこかの寺社に参詣するのですが、今回は余りの寒さ(と雪)でどこにも出かけず。家族や親戚と屋内で過ごすのみでした。

帰省中の読書には、暮れに近所の書店でつかんだ岡崎武志さんの著書を2冊。
『古本極楽ガイド』と『古本生活読本』。どちらもにやつきながら読了。
書物好きの岡崎さんの面目躍如という2冊です。
古本屋こそ、ほんものの書店だという岡崎さんに言わせれば、古書店にあまり行かないわたしはダメダメ編集者かも。
反省……。古書店に久しぶりに足を伸ばしましょう。

しかしながら、実家の蔵書量はかなり多く、古書店並みかもしれません。
父は給料の半分は本を買うのに費やした時期があったのではないでしょうか?
昔は「つけ」で書籍を購入して、ボーナス時にまとめて請求されたようですが、ほとんど本屋の支払いに充てられていたようで、母はちょっぴりため息をついていたようです。
しかも「つんどく」が大半なんだもんっ。
ですが、わたしにはすこぶる面白く、かつ役に立ったものもありました。

中央公論の「日本の詩歌」シリーズとか、ちょっと禁断の部屋に入るようにわくわくどぎどきしながら読んだ河出書房の「バートン版千夜一夜物語」とか。
ませた小学生ですね。
高校の古文の授業とテストのときには現代語訳と注釈付きの小学館「日本古典文学全集」とか、実用にも役に立ったし。
この帰省の際も、岡崎さんの本に書いてあった古書のいくつかはうちにあるなぁ……などと考えながら読んでました。

そうそう、思い出しました。2年前のことです。
祖父の家の土蔵の整理をしていて出てくる30-40年前の文藝春秋なんか読むと、もう止まらない。60年前の地方新聞もとても面白く、戦後間もなくの日本の若々しい雰囲気を伝えてくれました。
こういうものも、ねずみのおしっこさえかかっていなければ、持ち帰るのに……。

新刊本の企画を考えなくてはいけないのに、古い本の方に引きつけられていきます。でも、そこにひょっとすると新刊のヒントが潜んでいるかもしれません。

あ、岡崎武志さんですが、10年ほど前に社内報の取材ライターをお願いしたことをきっかけにおつきあいがあります。まだこんなに売れっ子ライター(および書評家)になられる前でした。活躍されているのを見かけると、嬉しくなりますね。私がお願いしたのはほんの2、3回だったと思いますが。

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