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第5回「バーのカウンター」で

 著者:千葉潮

昨日のプログで、カフェでは常連にならない、と書きました。
では他の店では?

例えばレストランだと、だいたい、私は、一つの店に通い詰める方です。1回行って気に入れば何回も行く。
顔を覚えてもらうと、無理もききます。
といっても値切ることはしません。
「今日は甘い物好きのゲストだからデザートの種類を多くしてね」とか、いつもは1000円でお腹いっぱいになる中華料理の店で「一人2500円で特別料理を作ってください」とか、そんなリクエスト。
安くはしてくれなくても何となく「盛り」が多かったりするから、トクしてるんでしょうね。

さて、ここ1年半ほど、月に1,2回行くバーがあります。
もともとは知人に誘われていった店だったのですが、気に入ったのでもっぱら最近は一人カウンターで飲んでます。
バーテンダーの男の子がちょっとかっこいい。
「なんやー。イケメンのいるバーかいなー。やっぱ面食いやねっ」と激しいツッコミが。(たまたま気に入った男の子がかわいい顔してるだけやがな……)
まあ、そのイケメン君のつくるカクテルを飲むのは、たしかに楽しみの一つではありますが。

通ううちに、カウンターに座る常連さんとなんとなーく話すようになりました。
それがまた女性ばっかり。
夜遅くまで働いて、ちょっとリラックスしにくるひとたちです。彼女たちは私の情報源になってくれたりします。
最近仲よくなった人は大阪でも老舗のレストランのホールチーフ。
飲食や接客は奥の深い仕事。
そのレストランは大会社の社長クラスが接待用につかう店なのですが、いろいろな裏話をちらり、そしてなかなかの人物評など聞かせてくれるんです。

編集作業はどうしてもデスクやパソコンに張り付いての仕事になります。
自分がどんな世の中に対して本を作っているのか見えなくなるといってもいいかもしれません。
バーのカウンターから広がるもう一つの自分の世界があってもいいのではないでしょうか?

(……とはいえその店での一番の楽しみは、おーいしーいお酒が飲めちゃうことです。やっぱり酒はよろしいな。)

この記事の著者:千葉潮 »プロフィール

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