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蔵書整理

 著者:千葉潮

三連休はいかがお過ごしでしたか?
わたしは前半2日間は蔵書の整理を行いました。
しかし、予定の三分の一しか決行できずでしたが。

というのもこの冬に転居を予定しているからなのです。
今よりも狭い部屋に引っ越す予定なので、溜まりにたまったがらくたを捨て、本の山も整理しないと、モノが入らない。
私は五十才です。どんどん拡大して行く時代はもう過ぎて、あとはデクレッシェンドなんだろうなあ、と思います。
(でも,会社は大きくなってほしいんですけどね。)

ともかく生活はコンパクトにしたいなと、狭い部屋に引っ越したいと思った次第。

手に入れたときは魅力的な本だったし、今でも好きなんだけど、「もういちど読む?」と自問すると「残念ながら……」という本って多くありませんか?
あるいは、ちょっと「見栄」で取っておく本も、ありますよね。
でもそれもちょっとむなしいなあ。まだきれいやし、古書店にいけば必要とされる方の手に渡るかもしれない。その方がこの本の運命としてはいいのかも……。

残すのはウン百冊と決めて、フィルタリングの結果、残したのは背表紙眺めただけで内容がよみがえり、エキサイトする本たちです。
ところが古いのなんのって。いちばん古いのは小学校五年生のときに読んだ本。
それから自分では意外なのですが、詩集・歌集が残りました。

さらに……。
このように考えもしました。
「私が今から老人ホームに入るとして、そして、持って行っていい本が10冊しかないとしたら何を選ぶ? もし5冊だとしたら? もし1冊だとしたら?」

戦地でもおそらくそうなんでしょうね。
ある人たちにとっては、役に立たないものの象徴。おなかもふくれないし、あたたかくしてもくれない。
でもある人たちにとっては、それは魂そのもの、存在を支えてくれるもの。
そんな存在が書物なんだろうなと思います。

これまで私が携わった本の1冊でも、だれかの魂を支えてくれるもの、最後まで道連れにしてくれるもの、があるといいのですが、自信ないなあ。

この記事の著者:千葉潮 »プロフィール

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