仕事を自ら創り出す—それがフリーランスのユニオンだ

6年ぶりのフェスタ開催、おめでとうございます。

 今から20年ほど前、フェスタの初期のころ、仕事を自ら創り出すのがフリーランスのユニオンだという考えで、フェスタを開催していました。

 「クライアント」から仕事を受けるだけではなく、需要を喚起して、仕事を興す、自分たちのところに仕事を引っ張ってくる――労働組合としては変わり種だと思われていたらしいけれど、私はそれが出版ネッツ(関西)の面白さだなと考えていました。

 仕事には確実なスキルが必要であることは間違いないので、スキルアップを目的としたセミナーを数多く開催しました。インターネットやDTPも普及したばかりの頃には、これらの新しい技術を学びたい人は、企業籍の人や印刷会社の人にも大勢いました。組合員だけではなく、取引先も巻き込んでのセミナーを企画したのですから、フェスタで行うセミナーは人気が高かったです。ネッツのメンバーにも山崎亮一さんのようなDTPの先駆け・エキスパートがいて、講師としても高く評価されていたのでした。そればかりでなく、遠方から著名な編集者を講師に迎えたりもしました。

 フェスタで配布するフリーランサーズガイドも有効で、これを見ながらチーム取材などの仕事が現実化したものもいくつもありました。懇親パーティーは、打ち上げという意味はもちろん、クライアントや未加入のフリーランサーとの出会いの場でもあり、「出会い系」ネッツという言葉が生まれたくらいでした。作品展では自己アピールばかりでなく、仲間の作品や能力もアピールし、そしてクライアントにも、もちろん自分たちにも役に立つ催しを開く。これが世間から出版ネッツ関西への信頼感をつくってきたのだなあと、思うのです。

 今年のフェスタがすばらしいものとなり、良い出会い、良い成果が得られるよう(少なくとも自分自身のプレゼン能力は高まります)、願っています。

2023.10.(千葉潮/編集・出版)

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