学年別漢字配当表で、学習漢字に色をつける、ルビを振る

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最近、実際にあった仕事上で、著者がワードで総ルビを振ってきたものがありました。
これは、逆に非常に読みづらいので、本の読者対象を考えて、小学校五年以上の学習漢字にだけルビを振るように変えたい、どうすればいいかという問題にでくわしました。

そういえば、学習参考書の仕事をしている編集者は、文科省の学年別漢字配当表をしっかり覚えないと仕事ができない、という話を聞いていたことを思いだしました。

そこで、最終的に InDesign 上で、
「ある学年以上の学習漢字に色をつける」
「ある学年以上の学習漢字にルビを振る」
ことを自動化できないか、と挑戦してみました。

結論から言うと、少し難航はしましたが、成功しました。

まず、「ある学年以上の学習漢字に色をつける」のは、ワード上でも、InDesign 上でも「正規表現を使う検索・置換」でできました。
しかし、もっと簡単なのは、色つけをしてくれるネット上のサイトがあったのです。
http://www.mori7.net/musi/ruby.php
ただし、このサイトで色つけしたものを、目視でなくデータとして InDesign に持ってくるには、少し工夫がいります。

次に、「ある学年以上の学習漢字にルビを振る」ためには、いくつかの方法が考えられます。
まず、市販のワープロの総ルビ機能を使うのが便利なのですが、ワードには残念ながらその機能がありません。
調べてみると、一太郎2012にはその機能がある、しかも学年別漢字配当表にも対応しているとのこと。6~7000円程度のものなので、思い切って購入しました。(20年以上前には一太郎とLotus 123を使っていたのですが……)

これで、一太郎で学年別学習漢字に望む学年以上の漢字にルビをつけ、ワード形式で保存し、InDesign に配置すればいいはず……と考えたのですが、いろいろ問題が出てきました。
まず、一太郎からワード形式保存したものを InDesign に配置すると
山崎亮一が「山やま山崎ざき崎亮りょう亮一いち一」(ひらがなはルビの位置に来ている)
となって、使い物になりません。
それならばと、ワードファイルからリッチテキスト形式保存してみましたが、同じこと。

そうか、奥の手のY方式をやってみよう。
一太郎から、「Open Office 形式」保存をし、それを Open Office で開き、リッチテキスト形式保存する。そのrtfファイルを InDesign に配置すると、やった! バッチリでした。

なお、冒頭に書いた、総ルビのワードファイルから、一旦ルビを全て削除してしまう必要がありました。
その手順は、ワードを一旦 InDesign に配置し、タグ付きテキストを書き出し、そのテキストファイルをエディタで開いて、正規表現置換でルビを削除しました。

これらの実演を、2月19日の InDesign 勉強会でやってみようと思っています。

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