第30回 会社員になりました。

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春爛漫ですね。
この週末は二日続けてお花見。
金曜の夜は京都で仕事をお願いしている皆さんと打ち合わせ帰りに。そして土曜のお昼は大阪の天満橋で出版ネッツの恒例行事。
どちらも週末を狙ったように見事にさきほこる桜ともちろん美味しいお酒を楽しみました。

さて、職場が変わったということはお伝えしましたが、4月からはフリーの看板を下ろし、完璧に組織人となりました。
13年ぶりの会社員で、国民年金から厚生年金に切り替えです。
一人親方(=ふりーらんさー)をやっていたときと何が違うかって、それは処理すべき書類の多さ。書類を書いたり点検したりする時間で、原稿読みたいなぁって切実に感じています。

今私が勤務しているこの会社には、20年ぶりに戻りました。
見知った顔もたくさんあり、なつかしさもありますが、当然変わったこともあります。
まず、全社禁煙になり(喫煙室はある)、そしてどの職場でも女性社員が増えました。女子社員の勤続年数も非常に長くなり、育児休暇・育児時短が活用されています。女性の営業職や管理職も数人ですが、大活躍中。もちろん派遣や契約など非正規雇用も(どの会社もでしょうが)増えています。そのせいもあるのか労組活動がちょっと元気がないのはちょっと困ったこと。
時短を使う人がいる一方、長時間労働をする人も多い。仕事の責任が大きくなっているので、やりがいを感じるからということもあるでしょうけど、体も自分の時間もは大切にしてほしいな。仕事以外で充実した時間を過ごせる方が、精神的にも長持ちするし、仕事の発想やエネルギーも増加させるというのが私の実感です。

時間の流れを確実に感じさせられるのが社内イントラの活用。「へええ」と思ったことのひとつ。通達もメールでおしらせして共有ファイルにアクセス。スケジュールも共有カレンダーで管理しています。
けれど、わたしとしては、いちいちアクセスするよりも、紙に書いて掲示したら(あるいは週初め確認したら)一発ですむやん、と思っちゃう(旧い世代ですな。)、まあいいけど。

さらに……びっくりしましたが、社員同士で飲みにいったりすることは少なくなったそうです。とくに、男性上司と女性部下で飲みにいったりするのは単なる親睦または相談といえどもセクハラ対策上みんな避けているみたい。そうそう社員旅行もやらなくなりました。
これらは昔はうっとうしいなぁなどと思ったこともあったのですが、なければないで、あっさりしすぎるな、と。どこでコミュニケーションするんやろか、とちょっと心配……。
この傾向は、ほかの業種でも聞きました。でも新しい傾向もあります。取材先のメーカーさん(世界的に展開している大会社です)では、取りやめていた社員運動会や社員旅行を再開(あるいは再開計画)。社員同士の一体感を演出するイベントとして再評価されているそうです。

「若い人はそんなことはいやがるのでは?」というのはわたしの先入観で、そのメーカーさんでは、意外や意外けっこう楽しがって参加してくれるのだそうですよ。

同じようなことが書いてあったのが講談社新書の『不機嫌な職場』(いま、売れてますね)。職場内コミュニケーションの必要性と公私混同の有用性を論じています。その中で社内旅行をやっている企業として紹介されているのがなんとGoogle。
「ほー。なるほどー。」
ほかにもいろいろな事例を読んで、「ほー」の連続。
20年ぶりに戻る職場で、ほかのメンバーとどのような距離感をとっていいのか正直苦慮している私にとって、いいヒントをくれる書物でした。

恒例になっているお花見やキャンプ……。そこではどんな人なのか人間性や性格がわかるし、コミュニケーションもはかれる。出版ネッツのつきあいって、Googleやなんかに似ているかもな……と思った次第です。

-よろずコラム

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